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3DCG設計室

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2018.12

イオンシネマ佐賀大和

ボヘミアン・ラプソディを観てきた。クィーンと言えばフレディ・マーキュリー、学生の頃の話になってくる。何かの拍子に見た強烈なタイツ姿が焼きついている。怪しげな雰囲気がしたがゲイだと知ったのはいつの頃だったろうか、亡くなる前にお忍びで福岡に来たことを何かのメディアで知った時は既に公にされていた。映画では彼とバンドのストーリー展開と、最後は1985年ライブエイドのコンサートを再現。巨大スクリーンも手伝ってコンサート会場にいる様な没入感に浸った。観る前はただのバンドストーリーと思っていたが最初から最後までずっとクィーンだった。そしてフレディが何者かがきちんと伝わってくる。だからなのか映画が終っても誰一人席を立つ者がいない、エンドロールが終っても立たない、館内の照明が点いて初めて一人二人と立ち上がる。皆同じ気持ちだったのだろうか…。余韻を引きずりながら上映室を出ると前方に父娘と思われる二人連れが並んで歩いていた。そしてウキウキした娘がしんみりとした父親を見上げながら言う「ないた?泣いた?ナイタ?naita?(泣いたろーがー)」。歳をとると涙腺がね。

いつの間にかハッピー55(で割引き)
※ハッピーかどうかは個人差があります

2018.11

見上げた秋空に

何年ぶりかパッとわからないくらい久しぶりにバルーン会場に行って大会を見てきた。大会中の臨時バルーン駅のお陰で、出発駅の傍に住む身としてはほぼ自宅の庭先でバルーン大会をやっているようなものだ。遅い昼飯をどうしようかと考えて、それならバルーン会場でと列車に手ぶらで乗って着いたのが会場ど真ん中。近場の住民ならではの日常の延長感がある。そう言えばバルーン大会は秋祭りと違って生活の場から丸見えで、大会と言いながら競技しているのかただ浮かんでいるのかわからないスローさもまた良い。だからこの時期は車を走らせるだけでバルーンが目に入る。季節も相まってもう空に浮かぶ紅葉みたいなものだ。あえて紅葉の名所に行かなくても近くの樹木が色付けば秋を感じ綺麗と思うし幸せを感じる。バルーン大会はそれに近い気がする。気忙しい世間の空にぽっかりと浮かぶバルーンを見つけると一瞬時が止まる。そしてもうひとつの世界がそこにあるかのような不思議さが浮かんでくる。感じ方は人それぞれだが、誰でもどこか物語を感じていると思う。開催地の佐賀人には特別感は薄れているかもしれないが、回を追うごとに何ものにも代え難いものに変わって行っていると思う。

紅色のいちごさん

2018.10

バージョンアップ

発売日前のホームページソフトバージョンアップのアナウンスをもらいつつ放置していたら、前日になって「さらに当日限りの1000円割引タイムセールクーポンコード」なるものが送られてきた。早く買っていたら目に触れることの無いお知らせだ。優待という言葉に負けてシリーズ名も変ったようなBiNDupにバージョンアップした。新しくなると気分も変り何かやりたくなってくるのは人の常、進歩が無い3DCGをもうひと頑張りしたいところだ。基本的にPCソフトは独学で試行錯誤だが、普通のモデリング・レンダリングは良いとして高機能レンダリングソフトの絞り込みは悩みの種だった。試しては放置、考えては放置で十数年、ソフトの完成度(信頼度)も上がりようやくどれが自分にとって有用なのか絞り込まれて来た。結局決めたのは昔使って放置していたソフトで、ダメ押しは旧バージョンユーザー(実はとてつもなく古いバージョンユーザーの私)最後のバージョンアップという誘惑。どのソフトも高額化していくなかお得すぎるじゃないか。少々マイナーソフトだがマイナーが悪いソフトとは限らない、メジャーが使いやすいソフトとも限らない。後はひたすら覚えるだけだ。が…、如何せんマニュアルが厚すぎる。

覚えるのもアップアップ

2018.09

台風24号 チャーミー襲来

今月上旬の台風23号は雨台風で肩透しを食らったし、今度もルートは九州東部通過だったのでそれほど警戒していなかったが、かわいい名前の割りに24号はえげつなかった。午後になって急にゴーゴーと家が揺れるほどの風が吹いたかと思ったら、とたんにガガガッーと道路を引きずっていく音がする。なんだと出てみるとご近所の波形樹脂板が飛んできていた。うちのは大丈夫か?と通りの事務所を見ると「ゲッ、飛ばされている」取付ビスは残ったままビス部分が丸く割れて飛んでいた。強風とは言え午前の様子と他の板の状況から考え難いし、そいつがうちの板の重ね部に引っ掛かってめくり上げたのではと想像した。 幸いうちの板は敷地内に落ちていたのでホッとしたものの、音にビックリした隣の家族も総出で見に来ており、TVで見た台風21号の、見たことの無い本州での被害が脳裏に浮かぶ。2次被害だと対策しようもないが目撃した訳でもなく終ったものは仕方ない。この程度で「ふのよかった」と思って次に備えるしかない。

プラッチコウ!

2018.08

タワー式

だいぶ前から我が家は食後の食器を流しに持っていくシステムだが、そのうち食器洗いをするようになった。それぞれに洗い方があるようで自分もやっているうちに自分流になっていた。それは、まずシャンパンタワーのように食器を積み重ねて上から水をかけ、程よく汚れを流して一旦水を止める。そして上から順番に洗剤で洗って隣に積み上げて水をかけながら上から順に濯いでいく。すると下へいくほど洗剤が残らず濯ぎが楽になる。そんなある日、福岡の小姉がやってきた。この日はまとめて小姉が洗うので食器を流し台へ持って行き、いつも通り汚れが浮くように食器タワーにして上から水をかけていた。すると後から来た小姉に見つかる。顔は「いいものを見た」という表情をしたが口には出さない。家族ヒエラルキー最下層の弟にへつらうなどO型寅年次女のプライドが許さないのだ。その後母を指導する小姉の声が台所から聞こえてきた。

オイんと オイんと オイんとばい!
(「サガんとマーチ」にのせて)

2018.07

そういえば、

建設会社の新入社員で入社二年目だったか、筑紫野の田舎の現場に上司と二人でいたことがあった。住まいは木造平屋のアパート(エアコンなし)、寝るだけの共同生活で週末帰宅交通費が出ていたと思う。そうして蒸暑くなってきた頃、週末帰らずに朝を迎えると部屋の畳一面にカビがびっしり生えていた。よく見ると高さ約2~3cmだったろうか、カビと言うより白い菌糸が伸びている感じ。「ウアッ」と声が出たが珍しさに角度をずらして見ると朝日を浴びた金色の草原みたいでそこそこ感動(なんか、ナウシカやん)。そういえば夜布団を敷くたびにホコリが舞っていたような、そうそう、だからその日は部屋の掃除をする為に帰らなかったのだ。新入居にあたって畳替えしたものはカビが生えやすいと聞いたことはあるが、草の生えた低地でそばに川があったので環境が良かったのだろう。今みたいにやれ殺菌だ滅菌だ抗菌だって時代じゃなかった(と思う)ので、雑巾で拭いて風を通しておしまい。梅雨の時期になると時々思い出す出来事。

すっかり変っちゃって…

(画像:グーグルストリートより)

2018.06

帰ってきたテクニクス

手持ちのレコードの中にサクラカラーフィルムの販促グッズなのだろうか、蒸気機関車のソノシート(薄いペラペラのレコード)があった。一通りストックを聴いてしまったので何気なく聴いてみたのだが、何とD51(デゴイチ)三重連の録音だった。出発1分前のあわただしい機関室の様子から始まり進行の合図で各車が順番に汽笛を鳴らす。録音機が乗っていた機関車ではひときわ高く長く汽笛が響いた。するとなぜかポロポロと涙が出てきた。家の前は道を隔てて唐津線が通っており小さい頃は蒸気機関車が身近な存在だったが郷愁とは違った。録音に残るということは終焉の時期が迫っていたからだろうが哀愁とも違う。何だろうと思って2回目を回すがそれは汽笛の音でさっきとは印象が違う。長いと感じた時間もそれほどでもなかった。「はて?」と思ったがそのときの音は「声」に近かったのではなかろうか。その声が何を言ったのか、何と聞こえたのかは自分にあると思うが、その前に涙が出てきたから音は生きていたのだ。そして今の自分を全部包み込んでくれたような気がする。園児の声が騒音と言われる時代ではあるが、母親は赤ちゃんの泣き声を聞き分けると言う、同時にそれは自分を意識することになる。やれたこともある、やれなかったこともある、そして変らず只今を生きている。そんな中で忘れていた声に思いがけず触れた瞬間だったのかも知れない。

物持ちのいい性分です(1983年発売)

その後「ホンマでっか!?TV」によると、レコードにはCDにはない可聴域外の2万Hz以上の音が録音されていて、それが感情に作用するという…。考え過ぎだったの?

2018.05

近づく夏

昨年見てきた池田学展で「海の階段」という作品があった。海がスライスされたように段々になっていて、スライスされた部分が水族館の大水槽のようになって、泳いでいる魚達が見える絵だ。小さい頃海水浴に行った唐津の海を思い出した。砂浜から見る波の段々がモチーフではないか?素人の私が言うのだからほぼ間違いに違いないが、見る者の勝手も鑑賞方法のひとつだ。写真は実は昨年の5月の海だ。思い描いたイメージと現実は違ったりするが、確認するため夏を待てずに見に行った。しかし来てみるとほぼ夏だった。海水浴客はいないが快晴の天気も手伝って、カイトサーフィンやウィンドサーフィンを楽しむ人達がたくさん。そんな中人混みを避けて地味に写真を撮って、意外と丁度良い段々感が出ているのに自己満足。時季が違うと海の表情も違ってくるし、今だから撮れた写真なのかもしれない。池田さんはどの海を見ていたのだろう。

リアル海の階段

2018.04

「なぬー!」

オーディオマニアにしか読めない、フロントパネルに何かがのたうちまわったようなロゴ、それがラックスマン。そしてラックスマンの名を冠した真空管アンプ?キットがまさかの雑誌付録。1万円未満を期待したが値段をみると1万3千円、ちょっと高い。しかしオーディオ専門誌の出すラックスマンブランドだ、間違いはないだろう。振り返ると学生の頃、ラックスキットという名でアンプやチューナーが電気屋の陳列棚に並んでいた。完成品の基盤をネジで箱に納めるだけの軟弱さ(実は肝)は今回も同じ、ありがとうラックスマン。年1回の夏の工作を予定していたのに計画が狂ってしまうが、売り切れてしまえば手に入らない、「やっぱい買う!…や・ろ・う?」と、どっち着かずの独り言をいうと「そだねー」という声がする。誰だろうと思ったら自分だった。

まだ発売日前、果たして本当に買うのか?

(結局のところ、ハーモナイザーとかいう代物だったのでパス)
(12月にアンプが出たがこれもパス)

2018.03

なんと言いますか…

3月も末週になり、晴天が続いて桜も満開の便りが届いてきたので、花見とは名ばかりの、糸島にあるお目当てのお店に昼食に行った。着いた現地は海沿いでパームツリーが植えてあり不似合いな桜は無かった。だから花見のたぐいは道中の車窓からだったり、休憩施設の植木の桜だったりする。それでも天候に恵まれて人も自然もこの時期ならではの春の空気に満ちていて、季節の変わり目とはこういうものかと感じざるを得ない。そのせいか帰り道に唐津城で桜を見て帰ることになった。以前17時と言うデッドラインがあった気がしたので調べると、唐津城の建物には入れないが公園はOKとある。ならばと駐車場に着いたのは17時、足が悪い義兄と歳をとった母親のために斜行エレベーターに行こうとすると利用は17時までとの看板。「早っ!」と思ったが動かないものは仕方ない。これじゃ夜桜も見れんなと思いつつ、駐車場から桜と唐津城をバックに記念写真を撮って帰ってきた。

今月から「さが維新博」なんだけどね

観光地からつ

2018.02

明日に向かっての「ア」

月末に東京オリンピックのマスコットキャラクターが「ア」に決まった。最終選考に残った三つ「ア」「イ」「ウ」が小学生の投票で決定されると発表された時、「どう考えたってアだろう」と思った。この流れはエンブレムの時と同じ感覚。ひとつだけ他のグループと違う気がする。ひょっとしたら誘導選択なんちゃら法?とかいうのが潜んでいるのではないかとさえ思う。画や背景の捉え方で選択は分かれると思うが、東京オリンピックという未来に向かってというイメージだと「どう考えたって」となっちゃう。そしてエンブレムの市松模様がトドメを刺す。それでもとにかく「三つから選べ」と言われた小学生を気の毒に思いつつ、ちゃんと「ア」を選んだ小学生にホッとする今日この頃。

作者は福岡在住のイラストレーター谷口亮さん

2018.01

猫自慢

むかしむかし、お婆さんは庭掃除、子猫のクロは勝手口からその様子を見ていました。すると庭に水を撒いていたお婆さんは紐を出してじゃれ付かせようとしました。お婆さんは水を撒いた手前にいて、その向こうから見ている子猫のクロは濡れた土の上を通らなくてはなりません。お婆さんの悪巧みでした。「ひっひっひっ、汚れろ汚れろ」期待して待っていると、子猫のクロはくるっと向きを変え部屋の中へ入っていきます。「あれっ、どけ行ったか?」とぼんやりしていると、あっと言う間に後ろから来て紐にじゃれ付いています。子猫のクロは反対側の縁側に駆けていって、そこから庭に下りて紐にじゃれ付いたのでした。一枚上手の子猫のクロにお婆さんは「お前気の利いとんにゃー」と降参したとさ。

スイッチを押すと前に来て温風を待つ大きくなったクロ

日々のムダな行動、ムダな思考、ムダな感動のなかから、選びぬかれたムダ話を月いちで。